映画「ピナ・バウシュ 夢の教室」を見た感想

ピナ・バウシュ 夢の教室




この作品「ピナ・バウシュ 夢の教室」は、2010年に公開された世界的な舞踏家・演出家ピナ・バウシュと40人の子供たちのドキュメンタリー映画です。

この映画で“ピナ・バウシュ”の名前が広く知れ渡るようになった

映画公開前、バレエや舞踏、演劇や芸術などに興味がある人たちにとって、“ピナ・バウシュ”という名前はある程度知られていましたが、一般的にはそれほど浸透していませんでした。

もちろん爆発的な大ヒット映画という訳ではありません。
上映されたのも確か単館ミニシアター。

しかし内容の良さが映画ファンの間で広がり、大勢の人たちから支持されました。

また、惜しい事にこの映画が公開される1年ほど前にピナ・バウシュが亡くなったため、追悼の意味で足を運んだ人もいたのでしょう。

彼女は惜しまれつつこの世去ったのは2009年6月の事。
享年68歳でした。

改めてピナ・バウシュをご紹介

ピナ・バウシュ

彼女はドイツ出身です。

ニューヨークの名門ジュリアード音楽院・舞踏科に入学し、卒業後はメトロポリタンバレエ団やニューアメリカンバレエ団で活躍しました。

このアメリカで過ごした時期に、彼女はモダンバレエへと傾倒していきます。

その後故郷のドイツに帰国し、フォルクヴァング舞踏団、ヴッバダール舞踏団の芸術監督を歴任。

そのスタイルは演劇の手法を大胆に取り入れた独特の世界で、ダンスと演劇の融合を感じさせる振り付けをします。
いろは
一度見たら強烈な印象で、そのパフォーマンスは官能的でエネルギッシュです。

彼女はその長年の功績が認められ、数々の賞も受賞しています。
その中でも高松宮殿下記念世界文化賞や京都賞といった賞が目を引きます。

これらの賞は芸術や文化界のノーベル賞とも言われ、受賞する人も第一級の芸術家たちばかりで、ピナ・バウシュもその中の一人として選ばれています。

ダンスや演劇経験のない若者たちを指導したドキュメンタリー

ピナ・バウシュ 夢の教室

この映画はダンスや演劇の経験がまったく無い40人のティーンエイジャーを集めて、約10カ月のレッスンをし、その後、観客の入った舞台で本番を迎えるという内容のドキュメンタリーです。

指導するのは、もちろんピナ・バウシュ。

上演するのは、彼女の代表作の「コンタクトホーフ」という作品で、男女間の心理や愛をテーマにした演目です。

集まってきたのは、ヒップホップ好きの今どきの子、お父さんを事故で亡くしてしまった子、イスラム教徒の子、失恋した子…それぞれの背景は様々ですが、特にルックスやスタイルが良い訳でもない、ごく普通の思春期の子たちです。

最初は踊る事に対して恥ずかしかったり、戸惑ったり、反発したりでなかなか自分の殻が破れません。

ところがピナの情熱と魔法のようなオーラで次第に少しづつ子供達が自分を表現し始めます。

当然今までダンスや演劇をした経験が無い子たちがやるので、ぎこちないところはあるのですが、それがかえって思春期のとまどいや不安感が表現されています。

また、そのぎこちなさを吹き飛ばすくらいの本気さが徐々に見えてきます…。

本気でぶつかる情熱に心動かされる

この映画を見ていて本当に感動するのはテクニックではなく、本気でぶつかる情熱なんだなぁという事に気付かされます。

ちなみにピナは65歳以上のダンス経験の無い人たちを集めて「コンタクトホーフ」を上演した事も。

何かを一生懸命にやる。

時にはそれがカッコ悪いと思われがちですが、その果てに出来上がったものを見ると、決してカッコ悪いものではありません。

それを証明したのが、この40人の子供たちとピナ・バウシュです。

ミキコ

この「コンタクトホーフ」の振り付けはかなり個性的で、ちょっとドキッとするような振る舞いもあります。

なので、思春期の子たちにも抵抗があるのは、何となく分かります。

ですが来るべき本番に向け、段々と表情が生き生きとしてきて、立派なパフォーマーとして成長していくのがとても感動的です。

また、それを見守るピナとコーチ陣たちの適格な指示とやさしい眼差しが、この映画を包み込みます。

まとめ

原題の「Tanz Träume」は日本語に訳すと「夢のダンス」という意味ですが、邦題は「ピナ・バウシュ 夢の教室」。
文字通り、ピナ先生の夢のような授業を見させて頂きました。

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ABOUTこの記事をかいた人

こんにちは、ミキコです。 小学1年生〜高校2年生までバレエを習っていました。 一旦はやめたものの20代半ばで再開し、今は週3回レッスンを受けています。 バレエの面白さをもっと知ってもらうために、このブログを書いています。