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今回は、「回転すると目が回る、気持ち悪くなる」ということと、その解決法についてお話しして行きたいと思います。
まず、回転のときに、「目が回る、気持ち悪くなる、吐き気がする」。
このような悩みを抱えていらっしゃる大人バレリーナさんには、私もよく出会います。
かく言う私も、あまり回転が得意ではなく、特にヴァリエーションの最後や、グランパドドゥのコーダで体力が限界になりながら踊っている場合は目が回ることもあります。
では、どうして回転すると目が回ったり、吐き気がしたりするのでしょうか。
■目次
よく言われるのは、「顔がついてない。」
あなたも、先生に言われたことがあるんじゃないでしょうか。
「じゃあ、顔をつけるって、どうすればいいの?」
これから説明して行きますね。
と、その前に、回転すると吐き気がするメカニズムを先に簡単にお話ししますね。
人が回転をすると目が回るのは、「三半規管」と言う場所が関係しています。
ちょうど、耳の鼓膜よりもさらに奥のところにあって、「身体の状態が、真っ直ぐかそうでないか」ということと、「身体の回転とその速度」を感知している器官なんです。
この三半規管が、回転などによって刺激されると、目が回り、吐き気を催してしまうんです。
ですが、この三半規管は鍛えられます。
回転も、慣れれば、三半規管が鍛わってくるので、バレエで少し回転しただけでは、目は回らなくなります。
慣れる方法としては、ひたすら回転の練習をすること、かもしれませんが、それではあまりにも効率が悪すぎます。
そこで必要になってくるのが、「顔をつける」ということなんです。
顔をしっかりつけて、回転の訓練をすれば、きっと目が回らなくなるし、吐き気もしなくなりますよ。
「顔の付け方」についてお話ししていきます。
皆さんは、回転のとき、どこを見て回っていますか?
「行く方向(もしくは正面)に決まってるじゃない!」
そう思われるかもしれませんね。
ですが、大切なのは、頭を回すときのプロセスなんです。
それではポイントを5つあげますね。
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- 頭はギリギリまで(肩が回っても)回さない(残しておく)。
- アゴと頭のてっぺんは、床と水平に保つ(首が傾くのはNGです!)。
- もう首がちぎれる〜というところまで肩が回ったら、今度は身体よりも先に頭を回して元の頭の位置(回り始める前の位置)に戻す。
- 視線はずっと同じところを見続ける(回転が終わって戻ってくる時も、回り始めと同じところを見る。
- 頭は、身体の回転速度より2倍早く回すつもりで!
練習方法としては、まずはピルエットなどではなく、二本足で立って、頭と首の動きを練習すると良いです。
お家に回転する椅子があれば、その椅子に座って、回転しながら、感覚を掴むのもオススメですよ。
初めはゆっくりで大丈夫。
頭と目線の位置を、しっかり確認しながら、正しい首の動かし方を身体に覚えさせていってください。
慣れてきたら、初めはアンファスでのピルエット1回転で、先ほど掴んだ感覚を元に練習してみましょう。
どうしてアンファスでのピルエットが良いかというと、視線の位置が定めやすいからです。
鏡に向かってアンファス、自分の顔を鏡で見ながらピルエットの練習をしてみてください。
自分の顔しか見ない!という意思を持ってくださいね。
他の場所は、絶対に見てはいけません。
そして、右回りの時は左に首が傾きやすいので、鏡で、自分の首が傾いていないかもチェックしてくださいね。
できれば、第4ポジションからではなく、第5ポジションからのピルエットで始めることをおすすめします。
なぜかというと、第5ポジションからのピルエットの方が軸が作りやすいからです。
そして、軸がブレたときもわかりやすいです。
軸が作りやすい、というのは、まっすぐ上に向かってルルヴェがしやすく、身体がフラフラしにくいということです。
身体がフラフラしてしまうと、回ることはおろか、目も回って吐き気がしてしまいます。
第4ポジションからのピルエットは、重心が両足の間にあるので、重心移動が伴います。
重心移動が伴う、ということは、その分、軸がブレやすくなってしまいます。
ですので、ぜひ、初めは、第5ポジションからのピルエット1回転をしっかりマスターしてください。
それと、ピルエットの前に、ただルルヴェでルティレをキープするっていうパを入れると、より軸を正しく取りやすくなります。
なので、第5ポジションから、「プリエ→ルティレ(ルルヴェ)キープ→第5プリエ→ピルエット→第5プリエ」というコンビネーションがオススメです。
ワガノワバレエ学校の生徒たちも、初めは第5ポジションからのピルエットから学習し始めます。
続いて第2ポジションから、そして最後に第4ポジションからのピルエットを学習するんです。
大人クラスを受けていて、私もよく思いますが、やはり第4ポジションからのピルエットのみをアンシェヌマンで組まれる先生が圧倒的に多いです。
これは、生徒さんのレベルがバラバラなので、仕方ないことでもあるんですが、ぜひ皆さんには、第5ポジションからのピルエットをマスターしていただきたいです。
第5ポジションで綺麗に回れるようになると、第4ポジションでも回りやすくなりますよ。
第5ポジションからは、勢いがつかないので回りにくい、と思った方。
ピルエットは、勢いをつけて回ってはいけません。
プリエで床をしっかり押して、脚の筋肉をバネのようにして、上へ引き上げる。
決して「回ろうとする」のではなく、上へ上へ、スパイラルのように力が伝わって、回転の力になります。
よく見かける例ですが、腕を少し振って、勢いをつけるのは絶対にダメです。
男性ダンサーが腕を振って勢いをつけているのを見たことがある!という方もいらっしゃると思いますが、男性ダンサーは、6回や7回平気で回る方も少なくありません。
そして、男性は女性に比べて筋力が強いため、少しのブレは回転中であっても、立て直せてしまいます。
女性は、決して腕が肩よりも後ろにいってはいけません。
ですので、私たちがまず、気をつけなければいけないことは、正しい姿勢をしっかり保つこと。
そして、プリエを深くし、床を押すこと、もちろん腕のポジションも、第1ポジションをしっかりキープしてくださいね。
第1ポジションの正しい感覚としては、机の上に第1ポジションを作り、腕全体で、その机を下へ押すようなイメージです。
それくらい、腕を保つことも重要です。
これは、ピルエットだけでなく、ピケ・トゥールやシェネなど、回転全体に言えることです。
腕をしっかり保つことで、軸がブレるのを防ぎ、その上に乗っている頭を水平に回転させるサポートもしてくれます。
そして冒頭に書きましたが、「疲れてくると、目が回りやすくなる。」
この理由は、もうお分かりでしょうか。
疲れてくると、正しい姿勢をキープし続けるのが辛くなってきます。
ましてや、ヴァリエーションの最後などで、息が上がっているような状態だと余計に大変です。
これは、残念ながら、「慣れ」しかありません。
ですが、正しい姿勢で回ることを練習し続けると、身体は、その姿勢を保つことを覚えていってくれます。
ですので、諦めずに、普段のレッスン、もしくは自習のときに、ぜひ練習してみてください。
そうそう、自習は本当にオススメです。
たった5分、レッスンが終わった後でも、十分です。
レッスンのときは、回りにクラスメイトさんもいるし、音楽も流れてるし、先生の注意もあるしで、「あれもこれも気をつけなきゃ!」と思っているうちに、自分の番が終わって、「はい、次のパ!」ってなることが多いかと思います。
それで、「あぁ!あれを気をつけようと思っていたのに!」
「次からは気をつけよう」
となり、次のレッスンのときには、忘れてしまってる、なんていうパターンもあるかと思います。
少なくとも私はそうでした。
なので、レッスンのときに、「分かっていたけれど、意識がそこまで及ばなかった」というようなことを思い出して、自分のペースで何度か繰り返してみると良いです。
それを続けていると、身体が覚えてくれますし、自分にも余裕が出来てくるので、レッスン中であってもできるようになっていくと思います。
最初から出来ないのは当たり前です。
たまに、こういう質問を受けます。
「最初からできる人もいる。なぜですか?」
これは遺伝的要素、素質など、色々な要素が関わってくるので、一概には言えませんが、幼少期に外でたくさん遊んで、色々な種類のスポーツを、遊びであってもたくさんやっていた人に、回転やジャンプが得意な人が多い傾向にあります。
子供時代に、いかに色々な筋肉を使ったか、ということです。
ですが、こればっかりは、今更どうこうなるような問題でもないので、バレエのレッスンで、普段の生活では使っていなかった筋肉を目覚めさせてあげてください。
私も、幼少期は超がつくほどのインドアで、体育はいつも悪い成績、運動会はビリになるから行きたくない、というような子供でした。
スポーツは未だに何も出来ません。
ですが、正しい知識を得て、正しいレッスンを心がけていると、バレエは今でも確実に上達している、と自分で感じます。
正しい筋肉がついてくると、バレエを踊るのもとても楽になりますし、見た目も綺麗です。
もちろん、テクニックのアップも、自然と付いていきます。
限られたレッスン時間では先生も、全てのことを注意しきれませんので、ぜひ、集中できる自習を少しプラスして、レベルアップに繋げていってください。
まとめ
話が逸れましたが、回転のときに目が回らない訓練方法を最後にまとめて終わりにしたいと思います。
ピルエットではなく、初めは両足で立った状態(もしくは回転する椅子)で、首の回し方を覚える。
(鏡を見ながらだとなお良い。鏡を見るときは、「自分の顔以外見ない!」)
第5ポジション、アンファスで、鏡を見ながら、ピルエットの練習をする。
できるようになったら、第4ポジションで練習する。
それでは、頑張ってくださいね。
この記事を読んでくださったあなたが、怪我なく、楽しくバレエを上達されることを願って。。