今日は中村祥子さんについてお話しします。[/voice]
海外で10年以上ご活躍された後、今はK-Ballet Companyのプリンシパルを務めています。
K-Ballet Company入団時、あの熊川哲也さんに「僕はねぇ、ずっと待ってたんですよ、Shokoと踊るのを。だからすごく楽しみ」と言わせた中村祥子さん。
バレエダンサーのご主人と共に、育児をしながら踊り続ける彼女の魅力に迫ります。
■目次
中村祥子のバレエ経歴
6歳 2歳下の妹・陽子さんと一緒にバレエを習い始める
16歳 ローザンヌ国際バレエ・コンクールにてスカラーシップ賞とテレビ視聴者賞を受賞
同年 シュツットガルト・ジョン・クランコ・バレエスクールに留学
18歳 シュツットガルト・バレエ団に入団
20歳 ウィーン国立歌劇場バレエ団に入団
23歳 同バレエ団にて「白鳥の湖」で主役デビュー
26歳 ベルリン国立バレエ団に移籍、翌年プリンシパルに昇格
30歳 同バレエ団でプリンシパルだったラフデゥデク氏と結婚
31歳 長男を出産
33歳 ハンガリー国立バレエ団にプリンシパルとして移籍。
35歳 Kバレエ カンパニーに移籍。現在はゲスト・プリンシパルとして活躍中
バレエ団に入団した18歳のときの大怪我
中村さんは練習中に靱帯を断裂する大怪我をしてしまい、帰国してリハビリ生活を強いられます。
そして、治療に時間がかかったことから、同バレエ団を退団することになってしまいました。
当時を振り返り、彼女は「うまくいっているとき、こういうことが起こる」と仰っていました。
自分が順調だと周りが見えなくなって、思い上がりが踊りに出てしまうそうです。
ただ、「怪我してストップしたことで、周りが見えるようになり、一旦落ち着けたので、経験してよかった」とも仰っています。
当時はとても辛かったと思いますが、試練を謙虚に受け止め、乗り越えた強さが、今にも繋がっているのかもしれませんね。
彼女はその後、1年半かけてリハビリを行い、ウィーン国立歌劇場バレエ団に入団します。
ここで、妹の陽子さんと2人で活躍していくことになります。
初恋
バレエ一筋だった中村さんは、ベルリン国立バレエ団でご主人(ヴィスラフ・デュデックさん)と出会い、恋に落ちます。
そして、バレエ以外の楽しみを知って世界が広がっていきます。
これまでバレエ一色の生活だった中村さんは、彼氏ができて初めて「バレエ以外のことをやってもバレエを続けられる。バレエの肥やしにしていける」と気付いたそうです。
この発言を聞いた時、わたしはとても感動しました。
20代後半まで、「バレエ以外のことをやっちゃいけないと思っていた」と言うほど、バレエに集中し、真摯に向き合ってきた姿勢が現れていたからです。
バレエの外の世界を知った祥子さんは、このあと表現力を高めていきます。
中村祥子のレパートリーは?
主役デビューの作品は、ヌレエフ版『白鳥の湖』でした。
『白鳥の湖』はその後何度も踊る大切な作品となります。
レパートリーとしてはバランシン振り付けのものが多くあります。
また、モダン・バレエやコンテンポラリーも得意で、役柄だけでなく音楽を表現するような振り付けも踊ることができます。
最近は、Kバレエで新作を踊ることも増えていて、最近は「クレオパトラ」が注目されましたね。
主なレパートリー
海外で踊っていたときのレパートリー
[aside type=”boader”]- マラーホフ振付 『眠れる森の美女』のオーロラ姫、『バヤデール』のニキヤ/ガムザッティー
- バランシン振付 『テーマとヴァリエーション』、『チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ』
- アシュトン振付 『シルヴィア』
- シャウフス振付 『シルフィード』
- ロビンス振付 『牧神の午後』
- ツァネラ振付 『Alles Walzer』、『スパルタクス』、『ジゼル』のミルタ、『レ・シルフィード』
Kバレエ カンパニー
[aside type=”boader”]◆古典作品『カルメン』、『ロミオとジュリエット』、『白鳥の湖』、『海賊』、『ドン・キホーテ』、『くるみ割り人形』、『シンデレラ』、『ラ・バヤデール』など[/aside] [aside type=”boader”] ◆比較的最近の作品
- 熊川振付『シンプル・シンフォニー』
- アシュトン振付『レ・パティヌール』のホワイトカップル
- バランシン振付『放蕩息子』のサイレーン、『シンフォニー・イン・C』第1楽章主演、プティ振付『若者と死』の運命の女
- 服部有吉振付『戦慄』
日本人らしい繊細で優美な踊りが魅力
中村祥子さんは、海外では日本人らしい繊細な踊りで高い評価を得ています。
初主演の『白鳥の湖』でも、「こんな繊細な白鳥は見たことがない」と周囲に言わしめたそうです。
しかも彼女の踊りは繊細でも、小さく縮こまらず、大きく見せることができます。
個人的には、クラシック・バレエとモダン・バレエの両方を踊っていたことで、他のクラシックをメインに踊られる方よりも、伸びやかな体の使い方をされるという印象があります。
これが彼女の踊りが大きく見える、ということなのかもしれません。
また日本では、クラシックとモダンの両方を踊れるバレエダンサーは稀です。
日本のダンサーとしては、両方のバレエを踊れることも彼女の強みとなります。
サポーティブな夫の存在
今日は、????結婚記念日7年目????でした???? 日本での生活も3年目に入り???????? 家族みんな日本を楽しんでおります???? これからも素敵な時間を共に過ごしていきたいです❤❤❤ 今年の夏は、忙しく時間がありませんでしたが 私はクレオパトラに向けて ビスラフは、ポーランドである新しいprojectに向けて頑張っております???????????????????????? @wieslaw_dudek ちなみに、明日はTBS関東ローカルにて16:30から✨特番✨がありますよ。 是非、見て下さい‼ Today was the wedding anniversary of our 7th year✨✨I’d like to spend nice time with the family forever ❤❤❤ #shokonakamura #wieslawdudek #wedding #anniversary #family#love
初恋の方と結婚、というなんともロマンチックな恋愛をされた中村祥子さん。
先ほどお話しした通り、デートで様々な場所に行ったり色々な経験をしたりすることで、バレエ以外の楽しみも知っていきます。
しかしそれだけではなく、恋愛経験そのものも踊りに影響を与えました。
彼女曰く、恋愛経験がなかったときにはカチンコチンだった王子との踊りが、今では王子に身を任せて踊れるようになったそうです。
『白鳥〜』でも王子とのシーンが1番好きなシーンになったとか。
恋愛、結婚を通して表現にリアリティが生まれたことは、彼女の踊りを、より魅力的かつ説得力のあるものにしたのですね。
また、出産後、祥子さんはバレエ団を移籍したことでベルリンを離れ、ハンガリーでお子さんと2人暮らしになります。
育児との両立に奮闘する祥子さんを見たご主人は、祥子さんがバレエに集中できるよう、自らバレエ団を退団してハンガリーに移り、育児を始めます。
出産してからは、バレエの他に守りたいものができて、怖いものがなくなったという祥子さん。
出産後、たった4ヶ月で体型や筋力を戻して舞台に復帰したことからも、バレエへの愛情が感じられます。
こうした家族の支えや励ましがあって、より伸び伸びと、集中して踊ることができているのでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
中村祥子さんは、10代の頃から外国に拠点を置き、大怪我を克服しながら、日本人らしい繊細な踊りを持ち味として活躍し続けてきました。
そして、恋愛・結婚・出産を経てより表現力を増していきました。
さらに、日本人では珍しく、クラシック・バレエだけでなくモダン・バレエやコンテンポラリーも踊れる方です。
今は、朝お子さんを小学校に送り出し、家事をしてからレッスンと公演。
帰宅後は家事をしてお子さんを寝かしつけ、ストレッチなど自分のメンテナンスをして就寝。
ご主人は祥子さんをサポートしながら、バレエ教室の先生をされています。
ダンサーとして活躍されるだけでなく、母親としての顔も持つ中村祥子さん。
これからも繊細かつ優美なバレエで、魅了していただきたいですね。
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背が高くて、手足もすらりと長くてパーフェクトな体型だね。
それに比べてわたしは…[/voice] [voice icon=”http://ballet-ambre.com/wp-content/uploads/2017/10/mikiko.jpg” name=”ミキコ” type=”r icon_red”]
いろはちゃん、そんなにがっかりすることないのよ。
バレエ向きの体型をしていなくなって、テクニックを磨いたり、表現力を身に着けたり、努力でもっと上手に踊ることもできるんだから。
下の記事をよんでみて、少しでも理想の踊りに近づけていってね。
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