床を上手く蹴れないよ(;_;)
様々なやり方があるフラッペ。
基本の型を覚えて応用させていきましょう!
■目次
フラッペの意味は?
フラッペは、フランス語で叩く、打つ、という意味です。
日本ではかき氷のイメージもあり、砕くような印象があるかもしれませんが、イメージとしては、平手打ちが正解です。
略称としてフラッペと言われますが、正確には、バットマン・フラッペと言います。
バットマンは、軸脚からもう片方の脚を離したり戻したりする動きのことを指します。
フラッペの基本
フラッペを行う際、多くの場合はプレパレーションが必要です。
プレパレーションでは、1度足を横に出してから、軸足のくるぶしに動足のかかと又はつま先をつけます。
軸足のくるぶしからスタートして前後、または横にバットマンをします。
そしてくるぶしに戻る。
フラッペでは、これを1カウントで行うため、高速で足を動かす必要があります。
ただし、バーレッスンなどでは、足を出したまま戻さず、ポーズをキープする場合もあります。
以上がフラッペの大原則です。
しかし、実はフラッペには、いくつかのやり方が存在します。
例えばこの動画では、3種類のフラッペが出てきます。
どの方法を採用するかは、前後のパやバレエ団によって異なります。
主な違いは、スタートの際の動足の位置と、足を出すときの軌道です。
ここでは基本のフラッペとして日本でメジャーなフラッペを説明した後、その他のやり方について解説します。
基本のフラッペ
基本のフラッペでは、スタートの動足はフレックス、足を出す時には足の裏で床を1度叩きます。
先ほどの動画で、前半に見られるフラッペのうち、前と後ろに出しているものが当てはまります。
横に出した動足のかかとを軸足の足首に付けたら、スタートです。
このとき、つま先はしっかりとフレックスし、床から浮いた状態を作ります。
3番ポジションで、動足を床と平行に軸足のくるぶしまで持ち上げた形になるはずです。
このポジションから、バットマンをします。
動画の8〜11秒目にあるような、前に足を出すことを考えましょう。
軸足の前に動足のかかとがつき、そのまま足を前に出します。
そのとき、途中で動足の指の付け根で床を叩き、床を蹴る勢いで、フレックスからポワントへとつま先を伸ばします。
そして、つま先が伸びた状態で床から離し、前に出し切るのです。
動足を戻すときには、床に足をつけず、直接動足のかかとを軸足のくるぶしに持っていきます。
以上を、1カウントで行うのが、基本のフラッペ(前)です。
なお、後ろのフラッペでは、軸足の後ろ側のくるぶしに動足のかかとをつけ、同様に後ろへバットマンをします(動画16〜20秒)。
横の場合は、軸足の前側もしくは後ろ側のくるぶしに動足のかかとをつけ、バットマンをします。
その他のフラッペ
先ほども書いたように、フラッペは、スタートの際の動足の位置と、足を出す時の軌道で変化がつけられます。
1)スタートの動足の位置
動足の位置、とは、軸足のくるぶしに付くのが、動足のかかとか、つま先か、という違いです。
動足のかかとをつける場合は、基本のフラッペで解説しました。
動足のつま先をつける場合には、さらに前のフラッペの際、つま先をどこに置くかで2つのやり方があります。
1つ目は、この画像のように、つま先が軸足の前側にある場合です。
*画像は上記動画より、足元をアップにしました。
他方、2つ目は動足のつま先を軸足の後ろ側につけ、動足を軸足のくるぶしに巻きつける方法です。
この場合、つま先は後ろ側のくるぶしに、かかとは前側のくるぶしに接しています。
この画像の出典でもありますが、この方法でフラッペをすると、このようになります。
2)足を出すときの軌道
これまでの動画を見て気づいた方もいらっしゃるかもしれませんが、フラッペで足を出すとき、床を叩くときと叩かないときがあります。
スタートから動足がポワント(つま先が軸足に付いている)の場合は、原則床を叩きません。
スタートで動足のかかとをつけている場合は、床を叩くときと叩かないときがあります。
冒頭の動画では床を叩いていましたね。
ダブルのフラッペ
最初の動画で、足を横に出すとき(12秒目〜16秒目)や、ルルベで行う時(27秒目以降)、足を出す前の動きが一層早いことに気づきましたか?
これは、足を出す前に、2回、軸足の足首に動足をつける、ダブルという方法です。
反対に、これまで説明してきたような、1回軸足の足首に動足をくっつけてからバットマンをするフラッペを、シングルということがあります。
フラッペが上手になるコツ
英語ですが、フラッペが上達するポイントがこちらで解説されています。
- 床をきちんと蹴って、足を出したその先までエネルギーを放ち、(勢いで)そのエネルギーを可視化すること
- 首、腕、足に力を分散させること
- 適切なポジションに足を出すこと
1つ目のポイントは、メリハリをつける、という方がわかりやすい方もいらっしゃるかもしれません。
焦る余り、出してすぐ戻してしまうとダラダラしてしまいます。
そのため、素早く足を出し、動足が伸びた状態のポーズを一瞬見せ、素早く戻ることが大切です。
3つ目のポイントには、全ての身体のパーツは繋がっているので、インナーマッスルを使い、正しい姿勢でいることも含まれます。
また動画では触れられていませんが、フラッペも基本はタンジュと一緒です。
早いと乱れがちですが、足を出す位置はもちろん、前に出す時はかかとから、後ろや横に出す時はつま先から、それぞれ動かすように意識することも大切です。
なお、基本のフラッペは、素早くフレックスとポワントを切り替えることからも、甲と足の裏の筋肉の強化に良いと言われています。
フラッペ ダブルのコツ
フラッペのダブルも基本的には、上記のシングルのポイントと変わりません。
基本姿勢を保って、お腹をしっかり引き上げ、足の裏で床を押すことが大事です。
足の動きとしては、各方向、以下のようになります。
- 前に出す場合:後ろのクドゥピエ、前のクドゥピエ、前に出す
- 後ろに出す場合:前のクドゥピエ、後ろのクドゥピエ、後ろに出す
- 横に出す場合:動足がいる側から始め、前後のクドゥピエを1回ずつ
そのため、前に出すときは、2回目のクドゥピエを前に、後ろに出す時は、2回目のクドゥピエを後ろになるようにします。
ただし、横の場合は、前のクドゥピエからも後ろのクドゥピエからも出すことが可能です。
そのため、直前に前に足を出していれば、クドゥピエの順番は前、後ろ、になり、直前に後ろに足を出していれば、後ろから始めます。
混乱しそうですが、冷静に考えたらわかるはずです。
動きが早くなっても、落ち着いて動きを捉えましょう。
まとめ
フラッペ、いかがでしたでしょうか。
様々なバリエーションがありますが、まずは基本のフラッペでコツをつかみましょう。
ポイントは
- 基本姿勢を保つこと
- 動足の動きをエネルギッシュ
にすることです。
フラッペだけでなく、早い動きのパに共通して言えることですので、頑張って習得しましょう!
今日はフラッペについて解説しますね。