今日は、スーブルソーについて解説します。[/voice]
シンプルなパなので、あまり解説もありませんが、跳躍の基本を練習できるパです。
習得すれば様々な跳躍のパが上達します。
ただのジャンプと侮らず、しっかり覚えましょう。
では、さっそく解説していきます。
■目次
スーブルソーの意味は?
スーブルソーは、フランス語で馬や羊の跳躍、という意味です。
馬の跳躍はある程度、想像がつくと思いますが、羊の跳躍はあまり身近ではないですよね。
探したら、このようなGyaoの動画がありました。
https://gyao.yahoo.co.jp/player/00895/v00128/v0000000000000000909/?bplay=1[/voice]
かなり跳躍力がありますね。
この跳び方を頭の片隅において、バレエでのスーブルソーのやり方を見てみましょう。
スーブルソーの正しいやり方は?
足を5番ポジションにし、手はアンバー(下で両手を閉じる)にします。
そのまま、ドゥミ・プリエをします。
ここが、踏切のための勢いづけになります。
跳び箱でいう踏切板にいる状態ですね。
そのまま、まっすぐ上に跳び、同じ5番でドゥミ・プリエをしながら着地します。
上の動画の子羊はどのように飛んでいたでしょうか。
姿勢がぶれず、足も曲げず、正面から見ると、ただまっすぐ上に飛んでいました。
子羊のように前に移動はしませんが、大枠はスーブルソーも同じです。
変わるのは高さと足先だけで、他は踏切から着地まで姿勢は変わりません。
足は右足前なら右足前のまま、手はアンバーのままです。
スーブルソーが上手くできるコツ
1つずつ、ポイントを見ていきましょう。
(1)基本姿勢をしっかりと保つ
5番で立っているときは、お腹を引き上げ、床を押し、頭を上に引っ張り、肩を下げ、と基本姿勢を意識しているでしょう。
ですが、飛ぶときにその姿勢が崩れてしまいがちです。
例えば、ドゥミ・プリエの時に、お腹が落ちてしまったり、飛んだときに顎が上がったり、背中が反ってしまうことがあります。
反対に、飛んだときに、やや前傾になってお尻が出てしまうこともあります。
特に高さを意識しようとすると、勢いがついてしまい、踏切、跳躍、着地の過程で上半身が前後に揺れてしまうことがあります。
また、上半身と連動して、腕の位置もずれてしまうことがあります。
床に足が付いていても、飛んでいても、基本姿勢を保つよう、心がけましょう。
(2)中心軸からずれない
これは、(1)を達成するためのコツとも言えます。
基本姿勢の説明で、かかとから頭の上まで、一直線になっている、という話をしました。
その線を中心軸として、ドゥミ・プリエの時も、跳躍した時も、その中心軸に沿って縦に動くことを意識します。
そうすれば、顎が上がったり、上体が前後に揺れることが無くなっていきます。
同じく基本姿勢の記事では、姿勢をまっすぐにするイメージとして、「小人が綱引きをしている」と表現しました。
スーブルソーでは、この綱引きにおいて、 足元の小人たちも必死に引っ張りつつ、頭頂側の小人たちが優勢になる(まっすぐおへその位置が上に上がる)、というイメージを持つとわかりやすいかもしれません。
(3)床をしっかり蹴ること
跳躍のパすべてに共通することですが、飛ぶときにはつま先でしっかり床を蹴りましょう。
スローモーションにすると、ドゥミ・プリエの後、5番を通って、ルルベ(いわゆる背伸び)を通り、つま先で床を押してポワントへと伸ばしていきます。
この点では、トウ・シューズで立つ時と同じ軌跡を辿ります。
つま先の使い方としては、バットマンとも似ていますね。
上の2つのポイントに比べると習得がやや難しいかもしれませんが、これができるとスーブルソーだけでなく、様々なパが変わってきます。
スーブルソーの変形
これまで、最もシンプルなスーブルソーを説明しました。
しかし、この他に変形として、2つのパがあります。
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スーブルソー・ポアソン
ポアソンとは、魚、の意味です。
馬や羊の跳躍と魚が並列された面白い名前ですね。
スーブルソー・ポアソンでは、名前の通り、跳躍の際、魚のように背中を反らせます。
先ほどダメな例として背中を反らせて姿勢が崩れる例を挙げました。
これと矛盾しますが、「反ってしまう」のではなく「意図的に反る」のが、スーブルソー・ポアソンです。
グラン・スーブルソー
こちらでは、跳躍の際に、膝を曲げて両足の爪先同士を触れ合わせます。
空中で足がひし形になる跳躍です。
まとめ
スーブルソー、いかがでしたか?
5番の状態で上に跳ぶだけのシンプルなパですが、基本に忠実にしようとすると粗が目立ちやすく難しいパです。
ここでは、基本姿勢を保ったまま、上下にまっすぐ並行移動するのが鍵です。
そして、さまざまな跳躍のパで必要な、床を蹴ることも覚えましょう。
飛ぶときの感覚は、バーに捕まって、ルルベ(いわゆる背伸び)をしたり、トウで立ったりすると覚えやすいと思います。
頑張って、綺麗なスーブルソーを習得し、他の跳躍のパへと応用していきましょう!
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